りくです。
今回は
「エッセンシャル思考(グレッグ・マキューン作)」
といいう本をご紹介したいと思います。
ビジネス書としてとても有名なので、
見聞きしたことがあるかもしれません。
この本はよくあるビジネス書や自己啓発本とは
一線を画していると言いますか、今までの常識
を大きくくつがえした内容でしたので、
ぜひ読んでいただきたいです。
サブタイトルの「最小の時間で成果を最大にする」
は、ビジネスマンであれば
身につけておきたいスキルですよね。
目次
エッセンシャル思考の概要
エッセンシャル思考の真髄は
「より少なく、しかしより良く」です。
本書の中でも何度もこの言葉が出てきて、
「99%を捨てて1%に集中しろ」
と書かれています。
エッセンシャル思考は
以下の3つの考え方が基本となっています。
- 選ぶこと
- ノイズ
- トレードオフ
選ぶこと
たくさんの仕事をいくつも同時にこなしている人
は、周りから見れば「優秀な人」「器用な人」
と思われているでしょうし、
本人も自覚しているかもしれません。
そういう人は会社からは重宝されますが、
実際には大量の仕事に追われて、
人に動かされ続けてしまいます。
その状態がまさに「非エッセンシャル」で、
著者が警告している状態です。
多くのことを「大事だ」と思って、たくさんの
ことを同時にこなしている人は、力がそれぞれに
分散してしまうので、結果がどれも中途半端
になってしまいます。
そうではなくて、たくさんある選択肢の中から、
一番重要なことを選び、
一番効率的な方法で進めていきましょう
ということです。
ノイズ
世の中の大多数の物事は
「ノイズ(無駄なこと)」
であるという考え方です。
人は小さい頃から努力することを教えられていて、
実際にがんばれば努力は報われます。
ただ、すでに必死でがんばっている人に
「もっとがんばれ」
と言っても限界があるのです。
もっとがんばるのではなく
「より良くする」
と考える必要があります。
そのため、多くの「良いチャンス」の中にから、
数少ない「ものすごく良いチャンス」を選び
「それ以外は無駄なこと」
と断らなければいけません。
トレードオフ
「何かを選ぶためには何かを捨てること」
というのがトレードオフの考え方です。
ここでは格安航空会社が例としてあげられていて、
料金を安くするために、機内サービスを
必要最低限にしたり、行き先を限定したり、
「サービスの充実」を捨てたのです。
自分に置き換えて考えた場合、
複数の選択肢があったとしたら
「どうすれば全部うまくできるか?」
と考えるのではなく、
「どれを捨ててどれに全力を注ぐべきか?」
を考えなければいけません。
そもそもトレードオフは「どちらも捨てがたい」
といった状況で起こるものなので、
エッセンシャル思考の人は
自らトレードオフを好むそうです。
どちらも捨てがたい重要なことだからこそ、
人に選ばれるよりは自分で選択したいからです。
捨てること、断ることは難しい
本書はとにかく「無駄が多い、捨てろ」、
とくり返し書かれていますが、
著者自身も「簡単ではない」と言っています。
本書より引用
- エッセンシャル思考を生きるのは、そう簡単なことではない。
- 私もいまだに戦っている。
- いいチャンスにめぐりあえば「忙しいけれど両立できるんじゃないか」とつい思ったりする。
一番大事なことに集中するためには、
人からの頼まれごとを断る必要がありますが、
「断ること」も難しいことです。
それでも断ることが必要であり、
そのほうがメリットが大きいから
「断固として上手に断る」
ことについても具体的に説明されています。
エッセンシャル思考を実践するには
この本を読んだ人の多くは「なるほど、そうか」
と素直に受け入れられない部分
が多いかもしれません。
それほど強烈に
「無駄が多い」とか「捨てろ」
とか書いてあるからです。
書かれているとおり「99%を捨てて1%に集中」
なんて実際に実行できる人はどのくらい
いるんだろうかと疑問です。
それでも自分の仕事ぶりや日常の行動を
振り返るにはものすごく良いきっかけ
になるはずです。
多くのことが思い込みによるものだったんだ
と気がつきます。
大事な1%をすぐには見つけられなくても、
「無駄か?無駄じゃないか?」「どちらが大事か?」
を考えて振り分けることはできるはずです。
少しずつ無駄を減らしていけば
いいのではないでしょうか。
エッセンシャルな体験
この本を読んでふと思い出したことがあります。
高校時代の友人から卒業後に、
「司法試験を受けるからもう遊べない。もう連絡しないで欲しい、自分からもしないから。」
と連絡がありました。
この友人とは「それなりに仲がよく時々遊ぶ」
というような関係だったのですが、
私以外にも、いわゆる親友と呼べるような
関係の友人にも同じように伝えていたそうです。
この連絡を受けたときは司法試験に合格すること
がどれほど大変なのか理解できていなかったので、
少しショックで、「何もそこまでしなくても」
と少しイラっとしてしまいました。
でも、友人の行動はまさに
「エッセンシャル思考」だったんだなと思います。
「司法試験の勉強」という一点を重要視して、
「友人関係」をノイズと考え、
「合格の代わりに遊ぶことを捨てた」わけです。
その後風の便りで
無事に合格したことを聞きました。
つまり、こういった考え方や行動ができる人は、
間違いなく成功するんですね。
人間関係も変わってくる
会社に勤めていて無駄だなと思うものの一つに
「愚痴ばかり言う飲み会」
「上司の機嫌を取るための飲み会」
がありますよね。
どちらも人間関係を良くして円滑に仕事をする
ために必要だと思い込んでいるかもしれませんが、
本当に進んで参加したいものでしょうか?
誰も断らないから自分もなんとなく参加している
という事はありませんか?
もし、「家族」を重要視するのであれば
さっさと家に帰ったほうがいいですよね。
飲み会は「無駄なこと」ということになります。
飲み会に断ると「あいつは付き合いが悪い」
と言われるかもしれませんが、家族との時間が
なくなったり、夫婦関係がギスギスしてしまう
よりはずっといいです。
むしろ
「どうせ誘っても来ないから」
と誘いすらなくなってほしいくらいです。
このように何を大事にするかによって
人間関係が変わってきますが、
切れてしまった関係は元々無駄な関係
だったので気にすることはありません。
大事にしていることに必要な人間関係は
きちんと残るので、
無駄なストレスがなくなります。
エッセンシャル思考は、
人間関係や人生の断捨離ではないでしょうか。
エッセンシャル思考になって生まれたもの
完璧にではなくても
エッセンシャルに考えられるようになると、
「覚悟」が決まります。
ほかのことを捨てたからには
「これだけは絶対に成功させなくては」
という思いが働くようになるのです。
先ほどの私の友人の話もそうですが、
「友人関係まで捨てたのだから絶対に合格しなくちゃ」
と思ったはずです。
さらに多くの友人たちに
「司法試験合格のために」
と公言してしまったわけですから
なおさらですよね。
1点に集中して突き進んでいくという事は、
「退路を絶つ」ということでもあります。
特に新しいことを始めるときは、
もう後戻りできない状態になるのです。
そういう時に発揮する力は凄まじいですし、
集中力も高まるので、
ほかのことと並行してやるのに比べて
ものすごく効率が良くなります。
エッセンシャル思考まとめ
「エッセンシャル思考」
は読んですぐに完璧にできること
ばかりではありません。
今仕事が忙しかったり、取り組んでいる
ビジネスがうまくいっていないのであれば、
少しずつでも実行に移してみてください。
エッセンシャル思考が磨かれていくと、
時間の使い方も変わってきますし、
これまでとは価値観が変わって仕事や
ビジネスの流れにも変化が出てくるはずです。
ではまた
何か質問や感想などあればご連絡ください。
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